
スレッドリフト修復と糸の抜去
盛り上がり・糸端の露出・陥凹・左右差最初の一手は評価であり、糸の追加ではありません
糸を入れられたということは、問題が起きたときにただ待つしかないという意味ではありません。スレッドリフト後の盛り上がり、触れる糸、陥凹や左右差は、まず分類してから判断できます。吸収を待つほうがよいものもあれば、位置を特定して局所的に抜去できるものもあります。麗式クリニックでは他院のスレッドの問題もお引き受けし、糸がどの層にどんな状態であるかを見極めてから、抜去すべきか、どう抜去するかを判断します。
なぜ麗式の糸リフト修復か
評価優先・糸を急がない
糸リフト修復の第一歩は評価で、糸を増やすことではありません。
摘出と剥離
必要に応じ問題のある糸を取り出し、癒着を解きます。
他院対応・経過観察重視
他院の糸リフトの問題を引き受け、修復と経過観察を重視します。
このページの内容
修復の考え方:まず評価、糸の追加ではなく
スレッドリフトに問題が起きたとき、最も多い対応は糸を数本追加して覆うことです。しかし元の糸がどの層にあり、張力がどう配分されているかを先に確かめないまま糸を足せば、たいていは問題を重ねて複雑にするだけです。修復はまず現状を見極めることから始まります。
まず分類し、そのうえで介入の要否を決める
スレッドリフト後の不調がすべて介入を要するわけではありません。術後早期のあざ、腫れによる左右差、一時的な突っ張り感は、組織がまだ炎症と再構築の途中にある段階に属し、急いで処置するとかえって回復を妨げることがあります。積極的な評価が必要なのは、3ヶ月経っても安定して残る盛り上がり、触れる糸、局所の繰り返す炎症、明らかな陥凹やしわです。
位置が特定できてはじめて抜去を語れる
抜去を決めるのは力ではなく、糸の位置・深さ・周囲組織との関係を確定できるかどうかです。超音波は、糸がどの層にあるか、近くに癒着や炎症反応があるか、血管や神経とどの位置関係かの判断を助けます。それが明確になってはじめて、切開して探すのではなく、ごく小さな針穴から正確に抜去できます。
他院症例も対応、ただし元の記録が必要です
他院で受けたスレッドリフトの問題も評価・対応が可能ですが、情報が不足している状態では即座に処置は行いません。糸の種類、本数、施術時期、すでに試した処置は、いずれも修復の道筋の設計を左右します。可能な範囲で元の施術記録をお持ちください。情報が明確であることは、すぐ動くことより大切です。
抜去がすべての糸の目的ではありません
素材の吸収期間に沿って自然に代謝される糸もあり、無理に取れば傷が一つ増えるだけになります。抜去後に一定期間休ませ、組織が落ち着いてから再設計するほうがよい状況もあります。修復の目的は問題を解決することであり、すべての糸を取り去ることではありません。適応も結果も個人差があります。
位置の特定と抜去の技術
フィラーと糸の低侵襲摘出で積み重ねてきた経験に基づきます
超音波による位置特定と分類
触る前に見極める
高周波超音波で、糸がどの層にあるか、周囲に癒着や炎症反応があるか、血管・神経とどの位置関係かを確認します。分類が明確になってはじめて、その糸を観察すべきか抜去すべきかがわかります。
ピンホールによる低侵襲抜去
ごく小さな開口から
位置が確定したら、ごく小さな針穴から進入し、糸の走行に沿って正確に抜去します。周囲の正常組織への影響を最小限に抑えます。実際の切開の大きさは糸の位置と深さによって異なります。
癒着の剥離と組織の処置
糸を抜くだけではありません
糸の周囲には線維化や癒着を伴うことが多く、抜去だけでは表面が改善しない場合があります。必要に応じて癒着組織も同時に処置し、表面の陥凹や引きつれ感の軽減を図ります。
休養してから再計画
急いで補いません
全面的な対応が必要な症例では、抜去後に一定期間休ませ、組織が落ち着いてから次の段階を相談することを基本としています。同じ回に新しい糸やフィラーを補うと、判断が曖昧になりやすくなります。
よくある4つの問題パターン
パターンごとに対応が異なります。まずご自身の状態を照らし合わせてください
長く引かない局所的な盛り上がり
ニキビと間違われやすい
糸が一点で重なったり折れたりすると、皮下に局所的な隆起ができます。位置が固定され粒のように見えるため、ニキビとして扱われることが多く、塗り薬や圧出では変化せず、数ヶ月経っても残ります。
まず超音波で、隆起の下にあるのが糸かどうか、どの層にあるかを確認します。糸が原因で位置も特定できる場合、原因となっている部分をごく小さな針穴から抜去できます。
触れる糸・糸端の露出・繰り返す炎症
同じ場所が何度も
糸の端が皮膚表面に近いと、索状の硬さとして触れることがあり、強い場合は糸端が皮膚から突出します。固定点の処置が不十分だったり糸が移動したりすると、同じ場所が繰り返し赤く腫れます。
繰り返し炎症を起こす部位は、まず感染や異物反応の有無を評価します。そのうえで露出した糸や位置の不適切な部分を抜去し、周囲組織も処置して、同じ点が刺激され続けないようにします。
陥凹・しわ・表面の凹凸
糸の走行に沿って現れる痕
糸の張力が強すぎたり層が浅すぎたりすると、挿入経路に沿って表面の皮膚が溝やしわとして引かれ、特定の表情や角度で特に目立ちます。
張力の問題か層の問題かを見極めます。癒着を剥離するだけで改善する症例もあれば、引きつれの原因となっている部分を抜去してから次を検討する症例もあります。
左右差・表情の引きつれ
腫れなのか構造なのかを分ける
術後早期の左右差の多くは腫れによるもので、時間とともに改善します。3ヶ月経っても明らかであれば、通常は左右の糸の本数・張力・層の配分の差を反映しており、笑ったときの引きつれ感を伴うこともあります。
まず腫れの時期を過ぎていることを確認します。構造的な差である症例では、左右の糸の分布を評価したうえで、抜去して配分し直すか、休養してから全体を再計画するかを判断します。
経過観察・局所抜去・全面再計画の選び方
Yu 2022 症例集の3段階戦略との対照
| 比較項目 | 保存的な経過観察 | 局所抜去 | 全面再計画 |
|---|---|---|---|
| 典型的な時期 | 術後2週間以内 | 術後2週間〜3ヶ月 | 形態が落ち着いた後も残存 |
| よくある所見 | あざ、腫れによる左右差、一時的な突っ張り | 固定した盛り上がり、触れる糸、局所の繰り返す炎症 | 広範囲の凹凸、明らかな左右差、表情への影響 |
| 対応 | 経過観察と術後ケアの指導 | 超音波で位置を特定し原因部分を抜去 | 全面抜去、数週間の休養後に再設計 |
| 必要な評価 | 再診での変化の比較 | 超音波による分類+元の施術記録 | 左右の糸の分布評価+元の施術記録 |
| 文献上の割合 | 約70% | 約25% | 約5% |
| 留意点 | 糸を追加して覆おうと急がない | すべての糸に抜去が必要なわけではありません | 抜去直後に新しい糸を入れることは推奨されません |
研究が示すこと — あなたにとっての意味
「PDOスレッドの効果とスレッド修復」に最も重要な4編の文献を抽出し、それぞれに「あなたにとっての意味」を付与——学術数値を診察室で本当に気になることへ翻訳します。
他院のスレッドで問題が?「もっと糸を打つ」式は採りません
Yu 2022症例集(DOI:10.1007/s00266-021-02644-2):47例の管理——70%は保存的処置で解決、25%は局所抜去、5%は大型修復。「修復成功率は患者様の待機意欲と正相関」——「もっと糸を打って隠す」と急ぐと問題が複雑化。
経過観察(<2週)
早期は主にあざ・軽度非対称・一時的緊張感。修復を急がない——身体は炎症・再構築期。
- 冷却・軽度マッサージ
- 必要時抗生剤・抗炎症
- 70%の症例がこの段階で解決
局所抜去(2週-3ヶ月)
凹凸・糸の触知・非対称が持続するなら「張力配分」と「個別糸の移動」を評価——2-3 mm微小切開で問題糸を抜去する可能性。
- 糸の走行に沿った微小切開
- 4-8週で視覚評価
- 25%の症例がこの段階で解決
全面再計画(>3ヶ月)
形態安定後も残る問題は「糸配置や植入層の根本的誤り」を示す。「全抜去+4-6週休養+再計画」が必要——「新しい糸を打って隠す」では解決しません。
- 抜去後4-6週休養、その後再設計
- 構造式原則で再計画
- 5%の症例がこの段階を要する
率直なお伝え: 「情報不足」で即座に処置はしません——元のスレッド記録(種類・本数・日付・既に試した処置)をご提供ください。情報が明確だからこそ正しいパスを設計でき、これが「即時処置」より重要。
修復の流れ
評価から経過観察までの道筋
問診と記録の確認
元の糸の種類・本数・施術時期、すでに試した処置を把握します。情報が不足している場合は、即座に処置せずまず補っていただきます
超音波による位置特定と分類
糸がどの層にあるか、周囲の癒着や炎症の状態、血管・神経との位置関係を確認し、経過観察・局所抜去・全面対応のいずれに当たるかを判断します
抜去と組織の処置
位置が確定したら、ごく小さな針穴から原因となっている部分を抜去し、必要に応じて周囲の癒着も同時に剥離します
休養と今後の計画
再診で回復を追跡します。再計画が必要な症例では、同じ回に新しい糸を入れず、数週間休ませて組織が落ち着いてから次を相談することをお勧めします
よくあるご質問
状況によりますが、可能です。糸は固体で走行も明確なため、位置と深さが確定できれば、ごく小さな針穴から抜去できる可能性が高くなります。決め手は位置の特定です。特定が不十分なまま探せば、周囲の正常組織を傷つけるおそれがあります。抜去が適切かどうかは個別の評価が必要です。
そのときは抜けなかったということと、その糸は抜けないということは別です。難易度は糸の種類、留置された層、周囲の線維化の程度、そして画像による位置特定があったかどうかに左右されます。以前の試みがうまくいかなかった場合も、まず超音波で位置と状態を評価し直してから判断することをお勧めします。
術後早期の腫れは時間とともに落ち着きます。しかし位置が固定され、見た目も触感も変化しない盛り上がりが3ヶ月を超えて残る場合は、待つべきものではなく糸によるものを考えます。この種の盛り上がりはニキビと間違われることが多く、塗り薬では改善しません。
いいえ。吸収性の糸は素材の時間経過に沿って代謝されます。見た目や機能に影響しない部分については、無理に抜去するより観察のほうが妥当なこともあります。抜去にはもう一つ開口が必要だからです。症状が続いているか、位置が明確か、抜去の利点がもう一つ傷をつくる代償を上回るかで判断します。
最初の一手としてはお勧めしません。元の張力配分や層を先に確かめないまま新しい糸を入れると、その後の読み取りが難しくなり、本当の問題点の特定も困難になります。臨床ではまず現状を評価し、何に対応すべきかを確定してから、再計画の要否を相談します。
抜去の範囲と組織の状態によります。全面抜去の症例では、同じ回に糸を入れず、数週間休ませて組織が落ち着いてから再設計することを基本としています。実際の間隔は回復状況に応じて再診で個別にご相談します。
対応が済んだあとは?スレッドリフト本来の設計について
抜去と休養のあと、次はどうすれば同じことが起きないかを知りたい方は少なくありません。層、張力の配分、糸の選択が、支えられるか盛り上がりを残すかを分けます。構造式フルフェイススレッドリフトのページで詳しく解説しています。やり直しの適否は抜去後の組織の状態によります。
構造式フルフェイススレッドリフトを見る他院のスレッドリフトも修正可能・最初の一手は評価であり、追加スレッドではない
70%は保守観察 + 25%は局所摘出 + 5%は全面再計画・元のスレッド記録の提供を要求
スレッドリフト修正療程に含まれるもの
3段階修正戦略・評価してから行動
70%保守 + 25%局所摘出 + 5%全面再計画
元のスレッド医師を批判せず・分業連携
元のスレッド素材と記録の提供を要求
素材タイプが摘出戦略を決定・記録なしならまず超音波定位
構造式骨格充填を後続・スレッドリフトの本質は骨格再構築
※ 各項目をクリックで適用範囲と除外条項の詳細を表示
どの方法がご自身の状態に合うか気になる方へ。お気軽な方からどうぞ。
一人で悩まないでください
術後修復の道のりには、専門医療だけでなく、正しい情報と同じ経験をした方々のサポートが必要です——フィラー・自家脂肪・瘢痕・エネルギー機器・糸リフト・整形術後・難治性皮膚疾患、さらには手術失敗や再発を問わず。美容術後修復のためのレスキューコミュニティとして、医師による教育コンテンツと患者同士の交流の場をご用意しています。
まず、いまの状態を見極めます
スレッドリフト後の盛り上がり、触れる糸、陥凹や左右差は、適した対応も時期も個人差があります。ご予約のうえ、劉医師が実際の状態と元の施術記録をもとに、経過観察すべきか対応すべきかを判断いたします。
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