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自体脂肪補填は何回必要?1回あたりの安全量・生着率・分割施術の考え方

劉達儒 医師2026年8月15日3 分で読めます
医学監修:劉達儒医師(皮膚科専門医)| 最終審査:2026-08-15
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自体脂肪補填は何回必要?1回あたりの安全量・生着率・分割施術の考え方

「脂肪補填は何回やれば十分ですか?」——診察室でよく聞かれる質問です。

「1回目は必ず吸収されるから、少なくとも3回はやらないとダメ」と聞かされた方もいれば、予算を計算するために先に知っておきたいという方もいます。事情はそれぞれですが、聞きたいことは同じです。

私がよく答えるのはこうです。まず1回目を丁寧にやって、その結果で判断する。

分割施術という選択肢がある理由

自体脂肪移植(autologous fat grafting)の生着のカギは、移植した脂肪細胞が新しい場所で血流を確保できるかどうかです。そのためには周囲の血管に十分近い必要があり、定着までに数日かかります。

注入量が多すぎる、あるいは同じ層に集中しすぎると、深部の脂肪細胞が血管に届かなくなります。血流を得られない細胞は壊死し、体に包まれて石灰化——触ると分かる結節や硬いしこりになります。

各組織層が安全に受け入れられる脂肪量には上限があります。超えた分は生着せず、脂肪結節・石灰化の原因になりかねません。多層・少量ずつの精密注入が、一度に大量注入するより確実に良い結果につながります。

分割施術の考え方はここから来ています。1回目で安定した基盤を作り、脂肪が定着したら2回目をより良い組織環境の上に加える。2回目が必ず必要なわけではありませんが、1回に詰め込むより2回に分けたほうが安全な方もいます。

生着率の読み方——術直後と最終結果は別物

脂肪補填後しばらくは腫れがあるため、顔は最終的な仕上がりよりずっとふっくらして見えます。そのふっくら感の一部は腫れであり、すべてが生着した脂肪ではありません。

術後時期見た目実際の状態
術後1〜4週非常にふっくら、やや過剰に見えることも腫れと脂肪が共存
術後1〜3か月徐々に落ち着く。「縮んだ」と感じる方も腫れが引き、一部の脂肪が吸収される
術後3〜6か月安定してくる生着脂肪が確定。これが本当のベースライン
6か月以降大きな変化なし脂肪の定着が完成

文献上、従来のColeman法による生着率はおおむね40〜70%の範囲に収まり、ばらつきはかなり大きいものです。採取・精製の方法、注入する層、個人の組織条件のいずれもこの数字を動かします。データと長期追跡は自家脂肪の生着率を左右する要因にまとめています。実務的な意味は、最終的に8cc分のボリュームを目指すなら術中の注入量はそれより多く計画する、ということです。一定量は必ず吸収されるためです。

腫れが引くまでの経過については脂肪補填後の回復タイムラインをご覧ください。

術後2か月で「縮んできた」と感じてすぐ2回目を計画するのは早計です。脂肪がまだ安定していない段階では、正確な評価ができません。3〜6か月後が判断の適切なタイミングです。

何回必要かを決める3つの要素

次の3点が、回数を左右します。

最初の変数は凹みの深さです。こめかみが少し凹んでいる、頬骨の下がやや平ら、ほうれい線の両側に少し空洞感がある程度なら、1回で十分なことが多いです。凹みが深く、安全な1回量では埋めきれない場合は、2回に分けて段階的に補填することを検討します。

部位と組織環境: 涙袋下・目の下・こめかみは皮膚が薄く、頬の中央部より血流が乏しい傾向があります。これらの部位は1回あたりの安全量が少なく、生着率も若干不安定です。組織が厚い中顔面は環境が整っていて、1回での成功率が高いです。

1回目の実際の生着量: 最も確かな判断材料は、1回目が落ち着いてからの結果です。ボリュームが目標に達していれば2回目は不要、足りなければその時点で計画します。

2回目を行う場合、間隔は少なくとも6か月を推奨します。1回目の脂肪が完全に安定してこそ、2回目の脂肪が良い血管環境の中で定着できます。間隔が短すぎると、不安定な基盤の上に重ねることになり、生着率は改善しません。

採取部位の違いが脂肪の質に与える影響は採取部位の選び方で、生着率に影響する技術的な要因は生着率を左右する3段階の技術で解説しています。

よくある質問

脂肪補填は必ず2回以上やるものですか?

そうではありません。「必ず2〜3回」という話が広まっていますが、それは単純化しすぎです。正しい考え方は「1回目でどれだけ生着したかを見て、足りなければ2回目を検討する」というものです。凹みが軽度〜中程度の多くの方は、1回で満足できる結果になります。

2回目のほうが効果が高いのですか?

必ずしもそうではなく、それが目的でもありません。分割施術の目的は、安全な注入量の範囲内で段階的に目標のボリュームを達成することです。タイミングと技術が適切であれば、2回目の生着率が1回目より劣ることはないはずです。

何回もやると顔に悪影響はありますか?

同じ部位への繰り返し注入には、組織の線維化・局所血流の悪化・生着率の低下といったリスクがあります。多くの方は1〜2回で目標を達成できます。それ以上必要になる場合は、施術の計画や技術を見直すことが先決です。

脂肪が生着した後、太ると顔も大きくなりますか?

生着した脂肪細胞は体内の他の脂肪細胞と同様に振る舞います。体重が増えると顔の脂肪もわずかに膨らむことがあり、体重が減ると縮むこともあります。これは自家脂肪の代謝特性によるもので、施術回数とは関係ありません。


何回必要かは個別に評価しないと分かりません。自分の状況について疑問がある方、以前の施術結果を確認したい方は、初診カウンセリングに術後の写真をお持ちいただくと、より正確な評価ができます。

自体脂肪補填の詳細はサービスページをご覧ください。

著者について
劉達儒

劉達儒医師

麗式クリニック 院長

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専門分野

<20% 極限低侵襲脂肪腫切除術粉瘤 1:1 精密低侵襲切除ワキガ低侵襲根治手術(腋下・乳輪・陰部・小児)アポクリン腺完全除去術フィラー合併症の単一ピンホール物理摘出術(溶解酵素・ステロイド・5-FUではない)自家脂肪硬結のピンホール微細粉砕摘出術

資格・経歴

  • 高雄醫學大學醫學系
  • 高雄長庚醫院皮膚科專任主治醫師
  • 高雄長庚醫院美容中心專任主治醫師
  • 廈門長庚醫院皮膚科兼任主治醫師
  • 廈門長庚醫院美容中心兼任主治醫師

「すべての手術で、極小の切開と精密な技術で、患者さんに理想的な結果をもたらすよう努めています。低侵襲手術は技術だけでなく、患者さんへの敬意と約束です。」

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