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ハイフ(HIFU)は結局、誰に向くのか?効いた人と、かえって顔がこけた人の差

劉達儒 医師2026年6月17日5 分で読めます
医学監修:劉達儒医師(皮膚科専門医)| 最終審査:2026-06-17
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ハイフ(HIFU)は結局、誰に向くのか?効いた人と、かえって顔がこけた人の差

「私、結局ハイフって打ったほうがいいんでしょうか」とよく聞かれます。たいていスマホには、他の人が何ショット打ったかのスクショがいくつも保存されています。

私はまず、そのスマホを一旦置いてもらいます。打つべきかどうかの答えは、機種にも、ショット数にもありません。あなたのその顔に足りないのが「引き締め」なのか「ボリューム」なのか、そこにあります。ここがはっきりしないと、何ショット打っても無駄打ちです。

高密度焦点式超音波(ハイフ/HIFU。超音波の熱を一点に集めて深い層に届ける施術)の原理や、何度まで加熱するか、なぜ引き上がるのか——その手の話はネット中に書き尽くされているので繰り返しません。先に分かってほしいのは、もっと実用的な別のこと。あなたが本当に向いているのかどうか、です。


まず、足りないのが「引き締め」か「ボリューム」かをはっきりさせる

ハイフはありていに言えば「引き締める・引き上げる」道具で、「満たす」道具ではありません。熱の凝固点を深い層へ正確に送り込んで、もともとあるコラーゲンを収縮させ、新しいコラーゲンが育つのを促す。いちばん得意なのは、輪郭がゆるみ始めたけれど、まだ全体が崩れてはいない、あの段階です。

だから、もしあなたの悩みが実はボリュームの喪失、つまり「こけ」だったとしたら、引き上げで対処してもかえって悪くなります。もともと少ない肉を上へ内へと締め込むので、こけている所がいっそう目立つだけ。問題を正しく仕分けして、初めて道具が活きます。

文献も同じことを言っています。微焦点超音波による顔の引き締めのシステマティックレビュー(PMC 2023)では、この種の治療は軽度〜中等度のたるみの人で改善がはっきり出やすく、たるみが重いほど、BMIが高いほど反応は鈍くなると指摘しています。正直なところ、ゆるみすぎた顔にハイフができることは限られている、ということです。

私が対面で診るときは、だいたいこう仕分けています。

あなたの状態ハイフが向くかまず考えるべきこと
輪郭がゆるみ始め、皮膚にまだ弾力がある向くハイフ(十分量を、正しい深さに)
すでに明らかに崩れ、フェイスラインも首もゆるい改善は限定的まず外科的リフト手術を評価
中顔面・こめかみ・上頬がはっきりこけている単独では非推奨先にボリューム補充(脂肪注入・フィラー)
もともと痩せ型で脂肪の支えが少ない慎重に評価ボリュームが先、引き上げは次
施術部位にインプラントやフィラーがある回避して評価対面で位置と安全な深さを確認
関連する神経の既往がある不適対面で個別に評価

重要ポイント: 「ハイフを打つべきか」という問いは、先に「私に足りないのは引き締めか、ボリュームか」に答える必要があります。ボリュームが足りない人が先に引き上げるのは、問題を逆方向に進めることです。


なぜ引き上げるほどこける顔があり、ゆるみすぎると逆に効かないのか

SNSで一番よく見る一言が「打ったらもっと顔がこけない?」です。正直に言いますが、これは迷信じゃなくて、実際に起こり得ることです。

理由は解剖にあります。若く張りのある顔は、皮膚・脂肪パッド・靭帯・骨格がいっしょになって支えています。もともと脂肪の支えが足りない顔に、引き上げで組織を上へ内へ締め込めば、ただでさえ少ないボリュームを集めて締めることになる。こけ感が拡大するのは当然です。

なので対面の第一歩で、私は「何ショット打つか」の話はしません。まず、あなたの老化の主な原因が何なのかを見ます。評価してみてボリュームが抜けているのが主軸なら、多くの場合はまず量を戻すことを勧めます。自家脂肪注入でも、合うフィラーでもいい。支えが戻ってから引き上げを語って、初めて意味が出てきます。ボリュームと輪郭をどう組むかは、当院の全顔脂肪注入の紹介も併せてどうぞ。

もう一方の端は、ゆるみすぎた顔です。皮膚がはっきり垂れ、フェイスラインがひとかたまりにゆるみ、首も一緒にゆるんでいる。この組織量になると、エネルギー式の引き締めで改善できる幅はかなり限られます。こういうときは正直に「この程度だとハイフでは大して助けになりません。外科的リフトを評価したほうがいい」と伝えます。一回また一回と打たせて、そのたびにがっかりさせるよりはいい。できないことをできないと言うほうが、お金で試行錯誤させるより責任ある対応だと思っています。

重要ポイント: ゆるみすぎは手術評価へ、こけは先にボリューム補充へ。ハイフがいちばん力を発揮するのは、その中間の段階です。


打った当日の引き締まりは、勘定に入れない

これは思っているのと違うかもしれません。打った直後に顔が引き締まるのは、実はちっとも珍しくないんです。

どの機種でも、どの医師が打っても、施術直後にはあの即時の引き締まりが出ます。あれは組織が熱でその場で縮んだもので、いわば借り物。しばらくすると一部は戻ります。だから打った当日だけを見ているなら、あなたはまだハイフの本当の実力を見ていません。

ハイフの本当の引き上げは、コラーゲンがゆっくり育って、組み変わってから現れます。これは生体の過程なので、急かせません。文献上の時系列はだいたいこうです。施術後の数週間で、まず初期のコラーゲンが少し引き締まり感をくれる。本当に成熟して、より強靭な構造になるのは、だいたい 2〜3か月 後です。

だから患者さんにはいつもこう言います。比較写真を急いで撮らないで、と。1か月後から撮り始めて、比べ始める。治療前・1か月後・2〜3か月後を並べて見て、初めてこのお金が見合ったかどうか分かります。

そういうわけで、これも正直に言っておきます。1か月後に全く変化がなければ、3か月後に突然のサプライズは期待しないこと。そのときに見直すべきは、エネルギーが足りていたか、深さが合っていたか、であって、ぼんやり待ち続けることではありません。この理屈、実はサーマージとも通じています。

重要ポイント: 「今は差がない」で失敗と決めつけてはいけませんが、逆に自分を慰めるのも違います。効果を見るのは、1か月後から始めてください。


ショット数は本題じゃない。エネルギーを出し切れているかが本題

SNSの不安はほとんどがショット数の周りをぐるぐる回っています。「下顔面400ショット打って全く感じない」「ショットが少ないと持たない」。

一つ、はっきりさせておきたいことがあります。ショット数は比べるのに便利な数字ですが、効果とイコールではありません。効果を本当に決めるのは、エネルギーを出し切れているか、正しい深さに当たっているか、です。

ハイフの設計は、熱の凝固点を特定の深さに落とすようにできています。当院の超音波リフト施術ページで説明している3つの探触子の深さ、1.5mmは浅い真皮、3.0mmは深い真皮、4.5mmは筋膜層(つまりSMAS。顔の表情筋を包む膜の層)まで届きます。それぞれ扱う組織が違う。下顔面で欲しいのは支えを上へ引き上げることなので、エネルギーは届くべき層へ確実に送り込まないといけません。深さを外せば、いくらショットを打っても着弾がずれていれば、そりゃ「全く感じない」になります。

これは手技にも関わります。私は長年、定点打ちにこだわっていて、速さを求めて滑らせ打ちはしません。定点打ちは、一点ずつ予定した深さと位置に確実に落とすので、エネルギーが安定します。滑らせ打ちは速度も停留時間もコントロールが難しく、エネルギーが濃くなったり薄くなったりして、効いた所と全く吸っていない所が出る。この二つの打ち方のエネルギー分布を並べれば、どこが違うか一目で分かります。操作のパラメータまで分かる必要はありません。一つだけ分かってもらえれば十分です。エネルギー分布の差が、最後にそのまま効果の差になる、ということです。

重要ポイント: 「400ショットで感じない」は、多くの場合ショット数が少ないのではなく、エネルギーを出し切れていない、または深さを外しています。同じショット数でも、十分量を正しい深さに当てるのと、いい加減に滑らせるのとでは、全く別の顔になります。


痛みが怖い?それは諦める理由にはならない

十分量を、定点で当てる。そうしようとすると、現実的なものにぶつかります。痛みです。

ハイフの熱凝固点は深い層に落ちるので、あの奥のほうの鈍い痛みを伴うことが多い。メーカーも、軽度〜中等度の痛みが一般的だと明記しています。問題はここから。痛みが怖いからと雑に打って、ショット数を削って、エネルギーを出し切れなければ、効果は当然出ません。痛みと効果は、ハイフでは結びついています。

私は緩和鎮痛麻酔(全身麻酔ではありません)を使って、施術中の不快感をかなり低く抑えます。もともと怖くて手が出せなかった人が、終わった後に「こんなに楽だったんですね」と返してくれることはよくあります。もちろん痛みの感じ方は人によります。

それに鎮痛をきちんとやるのは、あなたを楽にするためだけじゃありません。出すべきエネルギーを出し切れるようになる。あなたがリラックスして、いつでも私に話しかけられる状態だから、私は正確に、完全に、十分なショット数を打てる。ここでの痛みの軽減は売り文句ではなく、「エネルギーを出し切れるか」の前提です。神経が傷つかないか、口角が歪まないか、その辺りの細部は別にハイフは神経を傷つけるか・口角の歪みに書いてあります。


どのくらい持つのか、そして最後に伝えたいこと

「どのくらい持つの」は、カウンセリングの最後にほぼ必ず出る質問です。誠実な答えは、人によります。文献でよく挙がる範囲はだいたい12〜18か月で、もっと長い人も、短めの人もいる。年齢、皮膚の素地、生活習慣、そして自分のペースで維持をしているかどうかで変わります。

はっきりさせておきたいのは、ハイフがコラーゲン産生を促すというのは、もともと療程の計画を要するものだということ。「一度打てば永遠に老けない」処置ではありません。コラーゲンは自然に代謝されるし、顔も老化し続ける。いわゆる「持続」とは、ありていに言えば、次の老化が追いついてくる前に基礎を固めて、ペースに合わせて補強しておくこと。だから先にボリュームを戻してから、十分量のハイフで締めた顔は、ただショット数を積み上げただけの顔より、見栄えも持ちもずっと良くなります。

そこで最初の一言に戻ります。ハイフはいい道具です。ただし、正しい顔・正しい段階・正しい方法で使えば、という前提つき。まず仕分け。ゆるみすぎは手術評価へ、こけは先にボリューム補充へ、その中間こそハイフの主戦場。それからエネルギーと深さを語って、ショット数という数字は最後に見ます。

他院で痛い思いをして効果も見えないより、ここでは効きながら、痛みも大幅に軽くする。それを目指したい。私はサーマージの第一世代から今まで使ってきて、エネルギー式の引き締めは15年以上の経験を積み重ねてきました。手の感覚というのは人によりますし、一例また一例と地道に積み上げて身につくものです。何ショット打つか、先にボリュームを戻すか、費用はどう計算するか。これは全部あなたの顔を見て個別に組むので、対面のときにきちんとお話しします。

サーマージ・ハイフ・スレッドリフトのどれにするか迷っているなら、まず〈サーマージ vs ハイフ vs スレッドリフト:あなたの問題はどの層にあるか〉を読んでみてください。SNSでショット数を当て推量するより、対面カウンセリングを予約して、私に直接、あなたの構造を読ませてください

よくある質問

私は結局、ハイフに向いているのでしょうか。

まずショット数も機種も一旦脇に置いてください。先に仕分けるべきは、あなたの顔に足りないのが「引き締め」か「ボリューム」か、です。ハイフは引き締め・引き上げの道具で、輪郭がゆるみ始めたけれどまだ崩れ切っていない、その段階がいちばん得意です。もし悩みが中顔面やこめかみの「こけ」なら、それはボリューム不足で、そこを引き上げるとかえってこけて見えます。すでにゆるみすぎた顔にできることも限られていて、その場合は外科的リフトの評価をおすすめします。ですから「向いているか」は、まず「私に足りないのは引き締めかボリュームか」から——これは対面の第一歩で私が一緒に見極めます。

打った当日にほとんど何も感じなかったのですが、失敗ということでしょうか。

いいえ。施術直後のあの引き締まりは、どの機種でもどの医師でも出ます。組織が熱で縮んだ「借り物」で、しばらくすると一部は戻ります。ハイフの本当の引き上げは、コラーゲンがゆっくり育って組み変わってから現れ、文献では成熟までだいたい2〜3か月かかります。ですから患者さんには、比較写真を急がず1か月後から撮り始めてください、と伝えます。ただ逆方向も正直に言うと、1か月後に全く変化がなければ、3か月後の突然のサプライズは期待しないこと。そのときはエネルギーが足りていたか、深さが合っていたかを見直すべきタイミングです。

ショット数は多いほど良いのですか。400ショット打っても感じなかったのは、ショットが少なすぎたからですか。

ショット数は比べるのに便利な数字ですが、効果とイコールではありません。効果を決めるのは、エネルギーを出し切れているか、正しい深さに当たっているかです。ハイフは熱の凝固点を特定の深さ(浅い真皮・深い真皮・筋膜層で扱う組織が違います)に落とす設計なので、深さや着弾がずれれば、いくらショットを打っても「感じない」ことがあります。手技も関わります。私は速さより定点打ちにこだわっていて、エネルギーが当たるべき所へ安定して落ちるようにしています。同じショット数でも、十分量を正しい深さに当てるのと、いい加減に滑らせるのとでは、全く別の顔になります。

ハイフの効果はどのくらい持ちますか。

正直に言えば、人によります。文献でよく挙がる範囲はだいたい12〜18か月で、もっと長い人も短めの人もいて、年齢・皮膚の素地・生活習慣・ペースに合わせた維持の有無で変わります。はっきりさせておきたいのは、ハイフがコラーゲン産生を促すのはもともと計画を要するもので、「一度打てば永遠に老けない」処置ではないということ。コラーゲンは代謝され、顔も老化し続けます。いわゆる「持続」とは、次の老化が追いつく前に基礎を固め、ペースに合わせて補強しておくこと。先にボリュームを戻し、十分量のハイフで締めた顔は、ただショット数を積み上げた顔より、見栄えも持ちも良くなります。

痛みがとても怖いのですが、それでも打てますか。

痛みが怖いことは、諦める理由にはなりません。ハイフの熱凝固点は深い層に落ちるため、奥のほうの鈍い痛みを伴うことが多く、メーカーも軽度〜中等度の痛みが一般的だと明記しています。問題は、痛みを恐れて雑に打ち、ショット数を削り、エネルギーを出し切れないと、効果が出ないこと。ハイフでは痛みと効果が結びついています。私は緩和鎮痛麻酔(全身麻酔ではありません)で施術中の不快感をかなり抑えるので、あなたはリラックスしていつでも話しかけられ、私は正確に、完全に打てます。もちろん痛みの感じ方は人によりますが、痛みが怖いというだけで、自分に合った治療を諦める必要はありません。


医療上のお知らせ:本記事は啓発情報であり、個別の医療診断ではありません。高密度焦点式超音波の効果は人により異なり、誰にでも適するわけではなく、「永久」の効果はなく、効果を保証するものではありません。治療では火傷、一過性の神経症状(局所的なしびれ、表情の左右差など)、結節、内出血などが生じる可能性があり、多くは一過性ですが、リスクがゼロであることは保証できません。施術部位にインプラントやフィラーがある場合、関連する神経の既往がある場合、妊娠中の場合は、通常、特別な評価を要するか適さないことがあり、実際の適応・治療計画・費用・所要時間は、対面カウンセリングまたはLINEにて個別にご説明します。

参考文献:微焦点超音波による顔の引き締めのシステマティックレビュー(PMC, 2023)

著者について
劉達儒

劉達儒医師

麗式クリニック 院長

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専門分野

<20% 極限低侵襲脂肪腫切除術粉瘤 1:1 精密低侵襲切除ワキガ低侵襲根治手術(腋下・乳輪・陰部・小児)アポクリン腺完全除去術フィラー合併症の単一ピンホール物理摘出術(溶解酵素・ステロイド・5-FUではない)自家脂肪硬結のピンホール微細粉砕摘出術

資格・経歴

  • 高雄醫學大學醫學系
  • 高雄長庚醫院皮膚科專任主治醫師
  • 高雄長庚醫院美容中心專任主治醫師
  • 廈門長庚醫院皮膚科兼任主治醫師
  • 廈門長庚醫院美容中心兼任主治醫師

「すべての手術で、極小の切開と精密な技術で、患者さんに理想的な結果をもたらすよう努めています。低侵襲手術は技術だけでなく、患者さんへの敬意と約束です。」

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