サージカルテープの貼り方:傷に直角に、濡れてもすぐ換えなくていい

抜糸の日、サージカルテープを一箱渡されて「家でも貼り続けてください」と言われます。
貼り方を実演してもらえることは、まずありません。
そこで多くの方が、家に帰って直感どおりに貼ります——傷の線に沿って、上からかぶせるように。見た目は整っています。効果はまったくありません。
外来でよく見ます。何ヶ月もまじめに貼り続けて、その間ずっと向きが違っていた方。向きを間違えたテープは、貼った時間が戻ってきません。
いちばん大事なこと:沿ってではなく、直角に
サージカルテープは傷を横切って貼ります。
傷を一本の線だと思ってください。テープはその線に直角に、一本ずつ渡していきます。線路の下の枕木のように。
なぜか。テープは薬ではないからです。傷跡を溶かしたりしません。やっている仕事はひとつだけ——傷の両側が外へ引っぱる力を、いくらか肩代わりすることです。傷が治るあいだ、両側の皮膚は絶えず外へ引っぱり合っています。その力が強いほど、傷跡は広く、厚くなります。戦う相手は「外へ引く力」なので、テープはその向きに直角でなければ意味がありません。
傷に沿って貼れば、それはただの覆いです。力を何も受け取っていません。
この間違いが厄介なのは、患者さん自身では気づけないところです。テープは貼ってあるし、しかも整然と貼ってあるからです。
貼り方の細部
一本ずつ、傷の両端を一センチほど越える長さで。 短いテープは両側の正常な皮膚をつかめず、つかめなければ引き止められません。
一本ごとに三分の一ずつ重ねる。 すき間を作らないでください。すき間の部分は、減張がまったくかかっていない部分です。
貼る前に皮膚を清潔にし、乾かし、油分を残さない。 入浴の直後、軟膏の直後、汗が残った皮膚——どれも貼りつきません。テープが剥がれる原因は、たいていテープの質ではなくこれです。
貼るときは、両側の皮膚を指で軽く中央へ寄せてから乗せると、傷が引っぱられずに、ゆるんだ状態で固定できます。
いつから貼るのか:抜糸のあとです
ここを整理すると、多くの誤解が消えます。
手術後の最初の二週間は、実はテープの出番ではありません。
その時期はまだ表面が閉じておらず、優先すべきは傷を守ることと、濡らさないことです。当院では防水のドレッシング材で傷を保護するか、毎日処置に来ていただきます。この二週間の主役は保護と処置であって、減張ではありません。
サージカルテープは通常、抜糸のあとから始めます。
その頃には表面の上皮が治っています。そこから相手にするのは感染や浸出ではなく、張力です。だからテープに交代します。
順番がはっきりすれば、次の質問はもう答えが出ています。
シャワーは浴びられるのか。濡れたらどうするのか
浴びられます。
テープを貼り始める頃には、傷は「水が問題になる時期」を過ぎているからです。本当に濡らせないのは最初の二週間——表面がまだ閉じていない時期で、そこは防水ドレッシングか毎日の処置で対応しています。
ではテープが濡れたら?
一度濡れたくらいで粘着力は落ちません。 シャワーを浴びて水がかかっても、そのまま貼りついています。濡れた瞬間にあわてて剥がして貼り替える必要はありません。
「濡れたらすぐ交換」と書かれた説明書きをよく見かけます。実務ではそこまで厳しくありません。交換の合図は「濡れたこと」ではなく、「浮いてきたこと、粘着力が明らかに落ちたこと」です。
湯船、プール、温泉は別の話です。そちらは傷が本当に落ち着くまで待ってください。
交換の頻度
二、三日貼って、角が少し浮いてきた、あるいは粘着力が落ちてきたと感じたら、新しいものに換える。 それで十分です。
毎日剥がして貼り替える必要はありません。治ったばかりの皮膚から何度もテープを剥がすこと自体が、刺激になります。
換えるのは次のときです。
- 角が浮いてきた、丸まってきた
- 粘着力が明らかに落ち、貼りついていない
- 汚れた
- 傷からまだ浸出液が出ている(これは貼り替えの問題ではありません。一度診せてください)
剥がれ続けるとき
まず基本に戻ります。皮膚は完全に乾いていましたか。これが最大の原因で、「貼りつかない」の大半はここです。
傷がいつも動く場所——関節のそば、お腹、肩——にあるなら、テープは必ず緩みます。少し頻繁に換えるか、伸びのよいタイプにして、皮膚の動きに逆らわず一緒に動かせるようにしてください。
衣類がこすれる位置なら、上から通気性のあるガーゼや肌色のテープを重ねて保護できます。
かぶれたとき
貼った場所が赤くなる、かゆい、小さな発疹が出る——それは粘着剤に対する反応で、減張という考え方に対する反応ではありません。
いったん中止して、別の製品を試してください。粘着剤の配合は製品ごとに違うので、替えるだけで収まることがよくあります。
二つ目でも合わなければ、そのままシリコンへ移ります。毎日刺激され続ける皮膚は、テープが与えるはずだった利益よりも傷跡に悪く働きます——減張のために皮膚を炎症させるのでは、割に合いません。
シリコンをいつ、どう使うかは別の記事にしました:シリコンジェルシートはいつから?
いつまで貼るのか
それはこの記事とは別の問いで、答えは傷の張力によって大きく変わります——通常の傷なら二〜四週間、帝王切開や腹腔鏡の傷なら三ヶ月。
時期の全体像はこちらです:術後のサージカルテープはいつまで貼る?
テープはリレーの第一走者です。向きを合わせ、張力がいちばん高い数週間を越えたら、シリコンにバトンを渡します。
よくある質問
サージカルテープを貼ったままシャワーを浴びていいですか。
構いません。テープは抜糸のあとから始めるもので、その頃には表面が治っています。濡らさないでいただきたいのは手術後の最初の二週間です。
濡れました。すぐ貼り替えるべきですか。
その必要はありません。一度濡れたくらいで粘着力は落ちません。浮いてきたとき、粘着力が落ちたときに換えてください。
何日おきに換えますか。
二〜三日、または浮いてきたら。毎日換える必要はありません。
傷に沿って貼るのですか、横切って貼るのですか。
横切って——傷に直角に貼ります。沿って貼ると減張の効果は出ません。
貼るとき皮膚を引っぱりますか。
引っぱりません。両側の皮膚を軽く中央へ寄せてから貼り、傷をゆるんだ状態にします。
すぐ剥がれるのはテープが悪いからですか。
たいていは違います。貼る前に皮膚が完全に乾いていたかを確認してください。いちばん多い原因です。
参考文献
- Atkinson JA, McKenna KT, Barnett AG, McGrath DJ, Rudd M. A randomized, controlled trial to determine the efficacy of paper tape in preventing hypertrophic scar formation in surgical incisions that traverse Langer's skin tension lines. Plast Reconstr Surg. 2005;116(6):1648-56.
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著者について
劉達儒 医師 (Dr. Ta-Ju Liu)
麗式クリニック院長。低侵襲手術の臨床経験十五年以上、台湾皮膚科専門医。極限低侵襲手術(脂肪腫・粉瘤)、腋臭症手術、術後の傷跡ケアを専門とする。
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資格・経歴
- 高雄醫學大學醫學系
- 高雄長庚醫院皮膚科專任主治醫師
- 高雄長庚醫院美容中心專任主治醫師
- 廈門長庚醫院皮膚科兼任主治醫師
- 廈門長庚醫院美容中心兼任主治醫師
「すべての手術で、極小の切開と精密な技術で、患者さんに理想的な結果をもたらすよう努めています。低侵襲手術は技術だけでなく、患者さんへの敬意と約束です。」
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